グーグルのマインドフルネス

【瞬間、瞬間、今という時間に気づくこと。
好奇心や親切な心、思いやりの気持ちに満ちているもの】

グーグルで最初に瞑想のワークショップが行われたのは、2005年頃だという。
当初はごくごく小さな瞑想のワークショップだったらしい。

2007年には【サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)】
というプログラムが発足して、本格的なマインドフルネスの活動が開始された。

それは、2015年の時点で、5,000人以上のグーグルの社員が
マインドフルネスを実践するほどに成長した。

これは、世界のグーグル社員の約10人に1人、
およそ10~15%の人が瞑想を実践している計算になる。

マインドフルネスを実践しているグーグル社員は、
会社からの強制ではなく、全員自発的に瞑想に取り組んでいる。

グーグルは、権威主義的な人を雇用することはしない会社なので、
人から命令されて何かやるという人がいないらしい。

グーグルのマインドフルネスの活動の中心人物となっているのは、
ビル・ドウェインという人物だ。

彼はグーグルの人材開発部門に所属する社員で、元々はグーグルの
ネットワーク関係のエンジニアとして活躍していた経緯を持つ。

エンジニアの仕事で責任のあるポジションについていた彼は、
重度のストレスに悩んでいたという。

マインドフルネスで心身の健康を実感したビル・ドウェイン氏は、
グーグル社内だけではなく、社外でもマインドフルネスの活動を行っている。

ちなみにグーグル社員のことを【グーグラー】と呼ぶ。

マインドフルネスを実践すると、個人の自己認識能力と自己制御能力が高められる。
この2つの能力は、チームで仕事を行う上ではかかせない。

職場での人間関係改善、コミュニケーション能力向上、
仕事を行う上での決断力や判断力を養うことにもつながる。

これが、グーグルが企業としてマインドフルネスに取り組む理由だ。

グーグルでは世界の三十三箇所のオフィスで、毎日瞑想が行われ、
五十箇所のオフィスで、ヨガのコースも開催されている。

リトリートといって、丸一日パソコンから離れ、日常から少し距離を置いて
自分を見つめなおすプログラムもある。

グーグルには、エクササイズ要素の強い普通のヨガプログラムもあるが、
身体的な気付きに重点を置いて行うマインドフルネスヨガのプログラムもある。

面白い取り組みがある。

シリコンバレーにあるグーグル本社では、三十一箇所に瞑想するためのスペースがある。

【ヘッドスペース】というスマートフォンのアプリは、音声ガイダンスに従うと、
すぐに瞑想状態を体験できるようになっている。

グーグラーは、仕事の合間に10分程の時間があれば、
このヘッドスペースを使って瞑想を実践することができる。

ヘッドスペースは、ビル・ドウェインの友人のアンディー・プディコムさんが
作ったアプリだ。

アンディー・プディコムさんは元チベットのお坊さんというユニークな経歴を持つ。

グーグルは、グーグラーがマインドフルネス瞑想を継続できるように
様々なサポート活動も行っている。

マインドフルネス瞑想の効果を実感するためには、
実践するだけではなく、継続することが、大切だからだ。

権威主義的な人がいなくて、社員自らが自主的に瞑想を行う
職場環境というのは、日本の風土ではあまり見られない。

日本でも、職場で個人が気軽に瞑想を行えるような環境があれば、
働きやすくなるだろうか?