マインドフルネス瞑想の科学的な研究

マインドフルネス瞑想の科学的な研究は、
MBSR(Mindfulness Based Stress Reduction)
から始まったとされる。

MBSRは、1979年にマサチューセッツ大学の
ジョン・カバットジン博士が開発した。

日本ではマインドフルネスストレス低減法
と呼ばれ、元々は主に身体的な痛みの緩和
を目的に研究されていた。

研究を進めるうちに、痛みの緩和だけではなく、
さまざまな症状に効果があることが分かった。

ストレス性胃腸炎、頭痛、高血圧などの
身体的疾患だけではなく、不安障害などの
精神障害にも効果が見られた。

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)は、
1回のプログラムにつき、約30人がヨガや瞑想、
ボディスキャンなどを行う。

全部で8週間にわたるスケジュールで、1回
2時間半のプログラムと毎日1時間の
ホームワークで構成されている。

マサチューセッツ大学のクリニックでは、
1979年から2011年の間に、1万9千人以上の方が
このプログラムを受けた。

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)の
効果が実証された後、さらにMBCTとして研究が
進められることになる。

MBCTとは、マインドフルネス認知療法
(Mindfulness Based Cognitive Therapy)
といい、マインドフルネス瞑想と認知療法を
組み合わせた、うつ病の再発予防プログラムである。

マインドフルネス認知療法(MBCT)は、
オックスフォード・マインドフルネスセンター
で開発された。

認知療法の専門家のジンデル・シーガル博士、
マーク・ウィリアム博士、ジョン・ティーズデール博士
が開発に関わった。

マインドフルネス認知療法(MBCT)で、うつ病の方が
薬を使わずに精神状態の改善が見られた。

瞑想と脳の関係についての研究も進んでいる。

サラ・レイザー博士は、MRIを使って瞑想と脳の
関連性について研究している研究者の一人だ。

レイザー博士は、マインドフルネスストレス
低減法(MBSR)のプログラムを使い、被験者に
8週間、毎日1時間程度の瞑想を行ってもらい、
プログラムが終了後、MRIで被験者の脳を測定した。

その結果、瞑想した人達の脳は、左の海馬の部分
が大きくなっていたことが分かった。

左の海馬は、人間の学習能力や記憶、感情の
コントロールを司る部分だ。

さらに、耳の上のあたりにある側頭頭頂接合部が
大きくなっていたことも分かった。

側頭頭頂接合部は、人間の思いやりや優しさ、慈悲
などを司る部分だ。

その他に、闘争・逃走反応を起こす扁桃体の灰白質
に減少が見られた。

マインドフルネスに取り組んで、ストレスが減少した
と感じる人ほど扁桃体の灰白質の減少が大きかった。

この実験を行っている間、被験者の仕事や経済状況など
は一切変化がなかったのにも関わらず、瞑想やヨガの
プログラムを受けただけで、脳のある部分が大きく
なったり、小さくなったりした。

ウィスコンシン大学の精神医学教授であるリチャード・
デイヴィットソン博士もまた、MRIを用いて瞑想と脳の
関係を研究している。

こちらも免疫機能の向上などの研究結果が出ている。

マインドフルネス瞑想を毎日1時間約2か月の間行う
だけで、人間の脳に変化が起こるということは驚きだ。

マインドフルネス瞑想は誰でも簡単に行うことが出来る。

健康に不安がある方は、気軽に取り組んでみたら良い
のではないだろうか?